小田急のダイヤ改正前日となった3月16日、長年多摩線ユーザーに愛された多摩急行がラストランを迎えました。
線内往復の各停ばかりだった多摩線において、初めて登場した小田原線直通の優等列車でした。

運転開始当初は、小田急から1000形、営団から6000系と06系が充当され、1時間に2本を基本として運転されました。
その後、営団は東京メトロへと姿を変え、小田急の車両は4000形に、東京メトロは16000系が主役へと変わっていきます。

比較的安定した設定状況が続いていましたが、JR東日本の常磐緩行線と小田急の相互直通が始まった2016年のダイヤ改正において、日中の列車が急行に変更されたことに伴って大きく数を減らすこととなりました。
晩年はJR東日本のE233系2000番台も加わり、車両のバラエティーは豊富となりましたが、運行終了より一足早く東京メトロの6000系が直通運用から離脱し、各社1形式ずつで運行されることとなります。

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そして3月16日、いよいよ多摩急行の最終運行日です。
翌日からのダイヤ改正に備え、運用の変更や臨時回送の設定が多くありましたが、最後の多摩急行となる下り列車は、所定どおりJR東日本のE233系2000番台が務めました。
充当されたのはマト5編成で、平日の夜を静かに終点唐木田まで走り抜き、多摩急行の歴史に終止符が打たれました。

ダイヤ改正後の多摩線は、新宿直通の優等列車へと変化し、他社の車両が日常的に走る光景は過去のものとなっています。
大きく変化した小田原線と多摩線の関係が今後どうなっていくのか、これからも小田急から目が離せません。