1000形は、1988年に運用を開始した小田急初のオールステンレス車体を持つ車両です。
地下鉄千代田線への直通を前提にした形式ですが、登場当初は小田急線内のみで使用されていました。

最初に製造されたのは4連で、一気に8本が登場しています。
1051Fから1058Fがそれに該当します。

1000形は4連、6連、8連、10連と組成パターンが豊富ですが、その中でも4連の編成数がとにかく多い形式です。
なぜ4連が多くなったのでしょうか。

千代田線への直通にあたって、6連と組む4連が必要だったというのはあるでしょう。
しかし、それだけでは4連が増える理由にはなりません。

4連が多くなった最大の理由は、当時各停の8両化を進めたからなのです。
2本の1000形を組み合わせて8両を作り、各停に投入していきました。

現在も一部でこの8両が見られますが、当時の8両は2本を組み合わせたパターンばかりで、他に9000形と8000形でもこの組成が見られました。

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1000形を組み合わせて8両を作る、これが4連の1000形が増えた理由です。
その後8両は固定編成化が進みますが、8両を組まなくなった4連の1000形は、4000形や5000形の置き換えとして10両の付属編成になることが増えていきました。

余談ですが、最初に登場した8本のみ、写真のようにワイパーが銀色でした。
いつの間にか黒くなっていましたが、初期車の分かりやすい特徴となっていました。