小田急初のオールステンレス車体を採用して登場し、現在も全196両が元気に活躍する1000形。
4両から10両まで様々な組成が存在し、ワイドドア車の存在もあって、とにかくバリエーションが豊かな形式です。

その1000形ですが、8000形以前の車両とは少し違った方針で製造されていました。
それは置き換えではないということで、1000形の新造に伴う廃車が基本的にはほとんどないということです。

1000形が新造されている時期の小田急は、ひたすら車両数を増加させており、駅のポスター等でもそのことを強くアピールしていました。
各駅停車の8両化、江ノ島線や多摩線の6両化、全線の10両化、車両数が必要になる時期だったのでしょう。

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編成単位の廃車が再開されるのは、次期形式の2000形からでした。
2054F以降が2600形の置き換えを開始するまで、小田急では編成や形式単位での本格的な廃車がなかったのです。

輸送力増強のために製造されたのが1000形でした。
1990年代前半、変化していく輸送形態に対応して作られたことが、様々なバリエーションを生むことにも繋がったのでしょう。