どの形式にも最終編成というものが存在します。
その最終編成は、だいたいその形式の集大成となるものです。

鉄道車両は、増備を重ねるうちに仕様変更をしていくことが多く、その個体差がファンにとっては面白いもの。
小田急でも、増備の過程で個体差が出てきます。

その小田急において、最終編成は次の形式に繋がっていくという伝統があります。
最終編成で行われた仕様変更が、そのまま次の形式に繋がっていくというもので、先行して採用されていると表現したほうが良いかもしれません。

分かりやすいのが5000形で、4両の最終増備車である5065Fは、側窓の構造以外ほぼ6両と同仕様となりました。
5063Fから大きく仕様が変わっている5000形ですが、5065Fではスカートの形状が変更され、より6両に近い姿となっています。

8000形では、最終増備車となる4両の8064F以降と、6両の8266Fにおいて、1000形に繋がる暖色系の内装が先行採用されています。
多少色味は異なっていましたが、1000形の内装とほぼ同様の配色となっていました。

1000形では、最終増備となる1081Fのみが8両固定編成となっており、これはそのまま2000形に繋がっていきます。
初採用となった路線図式の案内表示も、そのまま2000形に繋がっています。

2000形の最終増備車は3000形への繋がりがあまりないですが、2059Fのみ警笛が3000形と同様になっている等、多少の繋がりが見られます。

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6両の5000形と大差がなかった5065Fです。
側窓の構造以外はほとんど違いがなく、遠めだと紛らわしい存在でした。

次の形式への架け橋となっていく最終増備車。
その細かい違いを探してみるのも、趣味的には面白いものです。