2018年に定期運用を終了し、長い歴史に幕を下ろした東京メトロの6000系。
小田急からJR東日本の常磐緩行線まで、長い距離を走り続けた車両でした。

試作車も含めて全36編成が製造された6000系ですが、その製造期間はかなり長期に渡りました。
1968年の製造開始から、最終編成が登場する1990年まで、約22年もの間製造されたのです。
廃車開始から運行終了まではそんなにかかっていないので、長生きした車両とそうではない車両が存在します。

今回取り上げる6135Fは、長生きできなかった車両です。
6135Fは平成に入った1990年に登場し、6000系の最終編成となりました。
それまでの車両と同じ流れですが、車外スピーカーの設置が目立ち、細部の仕様が色々と異なっていました。

たった1編成の仕様となったので、6000系の中では撮れると嬉しい車両でした。
更新されて長く走るだろうと思っていたのですが、結果は残念ながら早期の廃車だったのです。

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6135Fの廃車は突然でした。
理由は重大な故障が発生したことのようで、予定されていた廃車順序が変更され、2011年には廃車回送されているようです。

在籍した年数は6000系の製造期間とほとんど同じで、どれだけ短命だったかを示しています。
6000系の中では、あまりにも不運な編成でした。