2002年に多摩急行が登場し、東京メトロ千代田線と密接な関係となった小田急の多摩線。
それまで線内折り返しの列車ばかりだった路線に、東京メトロの車両が行き交うようになりました。

小田急と東京メトロだけで行われていた直通運転は、2016年にJR東日本を加えた三社直通に発展し、各社の車両が多摩線内を走るようになります。

しかし、2018年のダイヤ改正で多摩線からの列車は新宿に向かうようになり、状況が一変しました。
この変更はかなり極端なもので、千代田線との直通は小田急の車両を使った1本だけの設定となり、他社の車両は代走や試運転を除いて多摩線内で見ることができなくなったのです。

この変更は乗客の動向を見て決められたようですが、当然多摩線から千代田線方面に向かう需要もかなりあるため、朝ラッシュ時は代々木上原でかなりの乗客がホーム上で入れ替わる光景が見られます。

2019年のダイヤ改正では大きな変化がなく、現在も直通列車は小田原線系統を中心としています。
今後大きな変化はありえるのでしょうか。

まず元に戻す可能性ですが、さすがにこれはないと思っています。
乗客の動向を加味するのであれば、それに反する設定をするとは考えにくいからです。

次に出てくる可能性が、混在するパターンです。
これもどうなのだろうと思うところがあり、乗客目線で考えると分かりにくいダイヤになってしまいます。
行く方向がごちゃごちゃした状態は、乗る側としては面倒でしょう。

そこで考えられるのが、ラッシュ時のみの復活です。
対京王の対策もあり、全ての列車が新宿方面に向かうようになりましたが、現在の状況を見ると弊害は間違いなく生じています。
ラッシュ時であれば慣れた乗客が中心になるので、多少の複雑さは許容範囲になると思われます。

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快速急行への乗客集中に限らず、どうも極端すぎると感じる現在のダイヤ。
いつになるかは読めませんが、見直しが行われるタイミングはあるように思います。

約2年しか多摩線を走らなかったJR東日本の車両。
他社線の車両が、定期で再び多摩線を走ることはあるのか、今後の動向が気になるところです。