ワイドドア車以外の小田急1000形の中で、唯一クヤ31形の牽引に対応している1051F。
小田原方の先頭車であるクハ1151は、その装備のためにスカートの形状が他の車両と異なっています。

このように前面スタイルが異なる車両は、先頭に立った姿を撮影するのが楽しいものですが、クハ1151は先頭に立つことがあまりありません。
これには小田急ならではの事情があります。

理由の一つ目は、4両単独での運用が基本的に無くなってしまったことです。
正確には、箱根登山線に絡む運用がありますが、これには特定の1000形が使用されるため、通常は1051Fが走ることがありません。
代走という限定された機会で、かつそれに1051Fが充当されなければいけないのです。

二つ目は、10両だと新宿方に繋がることです。
この場合はクハ1051が先頭に立つため、クハ1151は中間に入ってしまいます。

三つ目が8両で運用する際ですが、これには厄介な法則があります。
小田急では若い番号を新宿方に配置するという原則があり、4両のトップナンバーである1051Fは、どうしても新宿方に繋がってしまうのです。
この法則によって、8両でもクハ1151は中間に入ってしまいます。

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8両での組成については、稀に原則から外れる繋ぎ方をされることがあり、クハ1151が先頭に立つ姿を見ることができます。
ほとんど見られないクハ1151のお顔、見られた時はかなり幸運ということになりますね。