1954年に登場し、小田急で初めての高性能車となった2200形。
数々の新技術が導入された形式ですが、本形式から採用されたものとして、アルストムリンク式台車があります。

アルストムリンク式台車は、軸箱を台車枠から2本のリンクによって支持し、軸箱守と軸箱との摺動を防いでいる軸箱支持の方式で、フランスのアルストムが開発したものです。
日本では住友金属工業が製造ライセンシーで、小田急が採用した台車も同社のものとなっています。

小田急は2200形でこの台車を採用して以降、一部の形式を除いて長期に渡って採用し続けました。
他社が他の方式の台車に切り替えていく中、小田急では20000形まで採用が続き、かなり珍しい例となっています。

現在走っている形式に乗れば分かるとおり、その乗り心地は良好で、小田急の軌道状態に適している台車と言われています。
また、保守の現場での評価も良かったようです。

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こうして20000形まで採用が続いたわけですが、さすがに時の流れはそれを許さず、2000形でついにボルスタレス式の台車が採用され、アルストムリンク式台車を採用する歴史は終わりました。

小田急でこのタイプの台車を装備する形式は、現在8000形と1000形のみとなり、その数はかなり少なくなっています。
今後これらの形式の廃車が始まると、一気にその数は減っていくことになりますね。