1993年に登場し、現在も小田急1000形の中で唯一の8両固定編成となっている1081F。
竣功日では1094Fが1000形の最終増備編成となっていますが、装備品の違いから見ると、実質的には1081Fが1000形の最終増備編成といえるでしょう。

10両から中間車を2両抜いた構成となっている1081Fですが、現在でも疑問に感じているのが、なぜ1編成だけ登場させたのかという点です。
1000形は編成のバリエーションが豊富ですが、1編成だけなのは8両である1081Fのみとなっています。

1081Fが登場した1993年は、同時に2600形の8両固定編成化が始まった時期でもあります。
2600形の組み替えにより、6両の2編成が8両の1編成になってしまうことから、1081Fはこれを埋めるために製造されたということになります。

気になる点は、1994年度に通勤型車両が増備されていないということです。
1995年度に2000形が登場していますが、その間にも2600形の8両固定編成化は進められているのです。

20200405_02

ここからは完全に私の推測ですが、1082F、1083Fの登場予定があったのではないかと思うのです。
しかし、その計画は途中で変更となり、2000形の8両編成の製造まで待ったように考えられないでしょうか。
1994年度の空白も、これで説明ができます。

記憶違いかもしれないのですが、何かで1000形の8両を2編成増備するという記述を見た覚えがあり、それもこの推測をする理由です。
複々線化が想定どおりに進まず、この頃は計画変更も多々あったようです。

過去のもしかしたらを推測するのは楽しいもので、最初から1編成のみの計画だったのかもしれませんが、いずれにしても1081Fは貴重な存在です。
撮影中に走ってくると、今でも少し嬉しくなりますね。