新型コロナウイルスの感染拡大が続き、外出の自粛やテレワークの推進により、鉄道各社にも多大な影響が生じつつあります。
小田急も例外ではなく、通常時と比べて乗客はかなり少なくなっており、ロマンスカーは空気輸送になっています。

JR東日本が最終赤字になったと発表する等、業績への影響も避けられなくなってきており、今後は各社が苦しい状況になっていくと考えられます。
定期の購入も減っているでしょうから、影響はこれから強く出てくるかもしれません。
平成不況ほど長く続くかは分かりませんが、鉄道の設備投資にも影響が出てくるのではないでしょうか。

さて、小田急に話を戻しましょう。
小田急では、2019年度から5000形の導入を開始しました。
4000形以来久々となる新形式の通勤型車両で、8000形を中心として、老朽化した車両を今後置き換えていくことが予想されています。

現在発表されている情報では、2020年度までに60両を導入するということなのですが、その後も継続的に増備を行っていくことは間違いないと考えていました。
過去の導入ペースを前提とした場合、5年程度で相当数が増備されると見込まれます。
しかし、現在の状況を考慮した場合、既に決まっていた車両導入の計画に変更が生じる可能性があるかもと思ったのです。

大前提として、60両の導入は予定どおり進められるでしょう。
そもそも、その後の車両導入計画が発表されていないのですが、予定していた導入ペースを落とすといったことや、一時的に止める可能性があるかもしれません。

これは小田急に限ったことではなく、他社でも起こるでしょう。
失われた10年に見られた、古い車両を大切に使いましょうキャンペーンがまたあるかもしれません。

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小田急の場合、置き換えられる中心となっていく8000形は古い車両ではあるものの、実用上で大きな問題を抱えているわけではありません。
頑張って使おうと思えば、幸いもう少し長く使うこと自体は可能でしょう。

業績悪化が避けられない現状を考慮すると、ハイペースで5000形を増備できるのかはかなり不透明です。
予想より長生きするという可能性は、少なからずあるように思い、今後の動向からまた目が離せなくなってきました。