白山前からJR東日本の弥彦線の燕までを結んでいた新潟交通の電車線。
元小田急の2220形が走っていたことが有名ですが、それ以外にも多くの元小田急の車両が在籍していました。

その車両とは、小田急ではHB車と呼ばれていた車両で、クハ1350形、デハ1400形、クハ1450形が合計8両譲渡されていました。
新潟交通では、モハ16形、クハ36形、クハ45形とされたこれらの車両ですが、車籍上は従来車からの改造名義となっていました。

譲渡された車両はほとんどが電動車でしたが、小田急で廃車となった際に主電動機等は4000形に転用されていたため、新潟交通にあった手持ちの台車と車体を組み合わせています。
各車両の種車は以下のとおりです。

モハ16:デハ1409
クハ36:クハ1352
クハ45:デハ1416
クハ46:デハ1408
クハ47:デハ1414
クハ48:デハ1412
クハ49:クハ1465
クハ50:デハ1411

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これらの旧HB車は、他の車両と組み合わせて使用されていましたが、新潟交通の輸送量が減少したことで余剰が発生し、1989年にクハ36が廃車となります。
そして、月潟から燕の区間が廃止となった1993年には大量廃車が発生し、クハ46以外の全車が役目を終えました。

たった1両だけ残ったクハ46は電車線の廃止まで使われ、1999年まで走る姿を見ることができました。
廃止の直前には前面にヘッドマークが掲げられ、別れを惜しむ多くのファンに見守られながら走行し、電車線の廃止後に廃車となりました。