2002年に営業運転を開始し、小田急最大の勢力となった3000形。
数が多いという事情はありますが、製造時期や編成によって差異が多い形式です。

大きな差異としては、1次車、2次車、3次車以降という違いがありますが、3次車以降の編成も細かい差異が多く存在します。
その中で目立つ仕様変更となったのが、車内に設置されるようになった液晶モニタでした。

初期に登場した3000形の編成は、2000形等と同じくLEDスクロール式の案内表示装置を搭載していました。
JR東日本では、2002年に山手線で営業運転を開始したE231系500番台で液晶モニタを設置しましたが、同時期の登場となる3000形ではすぐに液晶モニタを設置しなかったのです。

3000形に液晶モニタが搭載されたのは4次車からで、6両の3267Fと8両の3654Fからでした。
4次車では千鳥配置となっていた液晶モニタですが、5次車では早くも仕様変更が行われ、全ての扉上部に設置されるようになりました。
様子を見ながら採用していくのが、実に小田急らしいと感じたものです。

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その後は同様の仕様で液晶モニタを搭載し続けた3000形ですが、近年はワイドタイプのものに交換が始まり、製造時からのものは急速に数を減らしつつあります。

1000形のワイドドア車で液晶モニタを設置した小田急でしたが、当時の品質は現在よりも低く、早々に撤去されるという歴史がありました。
そのような経緯もあり、小田急としては採用に慎重だったのかもしれませんね。