現在では当たり前となった、小田急の各駅停車の表示。
以前は各停と表示していましたが、さらに昔は無表示が基本となっていました。
種別幕が白地の車両は真っ白、黒地の車両は真っ黒というのが見慣れた姿で、各停の表示が開始された際には違和感すらありました。

普通列車に表示がされていなかったのは小田急に限ったことではなく、以前は一般的だったことです。
1984年に刊行された書籍を見てみると、京王や東急は無表示、京急や西武が普通と表示しています。

このように各社で違いがあった表示の有無ですが、小田急では準急や急行の表示は行うのに、なぜ各停の表示はしなかったのでしょうか。
しかも、各停を無表示としていた頃から、種別幕には各停のコマが入っていたのです。

各停の表示がされなかった理由は、昔の車両に関係があると思われます。
小田急で本格的に種別幕を装備したのは、2600形が最初でした。
それ以前の車両は、基本的に種別を表示する装備がなく、急行等の場合は種別板を取り付けて運行していました。
つまり、種別を表示しないというのがベースにあり、優等列車の場合には別途掲出するという扱いだったのです。

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各停という種別が無表示だった理由は分かりましたが、2600形以降の種別幕を装備した車両でも無表示となったのはなぜなのでしょうか。
その理由は分かりませんが、小田急は表示の統一感を好む傾向があったため、各停という表示がある車両とない車両が混在するのを避けたことが考えられます。

1976年に1900形が形式消滅したことで、通勤型車両は全編成が種別幕を装備した状態となりましたが、その後も各停表示はしばらく使われませんでした。
誤表示や乗務員の気まぐれで表示していることがありましたが、とても稀なことだったといえます。

そんな小田急が各停の表示を開始するのは1998年頃で、通過標識灯が廃止されるタイミングでした。
長い間使われなかった各停のコマは、ようやく日常的に見られるようになったのです。

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