2014年度から大規模なリニューアルが開始され、施工された編成は新車と遜色ないレベルになっている小田急1000形。
一方で一部の車両には廃車が発生しており、当初予定されていた全編成のリニューアルは行われないことが確定的となっています。

現在もリニューアルは進められていますが、さらに廃車が発生する可能性は高く、小田急ファンとしては心配な状況です。
今回は、今後廃車になることが想定される編成と、合計の両数について考えてみたいと思います。

全編成のリニューアルが予定されていた当初の計画

2014年に小田急から発表された計画では、ワイドドア車の36両を除く、全160両のリニューアルが予定されていました。
内訳は、4両の19編成、6両の6編成、8両の1編成、10両の4編成となっています。

この段階でワイドドア車が対象から外されていますが、改造を繰り返した車両の特殊性と、ホームドアへの対応が難しいためと考えられます。
リニューアルは4両から開始され、新車に近い状態となった編成が走り始めました。

現在までにリニューアルが施工された編成

4両から施工されたリニューアルは、途中で先頭車の中間車化を伴う組み替えも行われ、現在までに以下の編成が出場しています。

・1057F
・1063F
・1064F
・1065F
・1066F
・1067F
・1069F
・1091F
・1093F
・1094F
・1095F(元1056Fと1256F)
・1096F(元1052Fと1252F)

リニューアルが施工されたのは78両で、かなりのんびりとしたペースで進められていることが分かります。

廃車となることが想定される編成

現在リニューアルが行われている車両と、既に廃車となった車両をまずは整理してみたいと思います。

1055F、1255F、1081Fの3編成を組み替え、10両とするリニューアルが進められていると考えられます。
この組み替えの過程で、1055Fと1255Fの先頭車が1両ずつ、1081Fが6両、合計で8両廃車となるようです。
加えて、この8両以外に、1054Fが編成単位で廃車となっています。

1054Fの廃車は、先頭車の中間車化を伴う組み替えが中止されたことを示していると考えられるため、1051F、1053F、1251F、1253F、1254Fの26両は廃車となる可能性が高そうです。

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残っている編成の中で、リニューアルが施工されることが確実だと思われるのは、10両の1092Fです。
わざわざ3編成から車両を集めて10両化をしていますから、元々10両である1092Fを廃車するとは考えられません。

残る編成は、赤い1000形となっている1058Fから1061F、それに1062Fと1068Fを加えた4両の6編成ですが、4両の必要性が極端に低下してきていることから、まとめて廃車となる可能性があります。
4両は既に7編成もリニューアルされているため、これらの編成で対応するかもしれません。

その他には、赤い1000形となっている編成だけには施工するパターンや、4両をもう1編成増やして偶数の8編成とするぐらいではないでしょうか。

整理すると、最大で廃車になると考えられるのは62両ということになります。
これにワイドドア車の36両を加えた98両が、1000形で廃車になると想定される最大両数です。

おわりに

以上のように、1000形にはある程度まとまった数の廃車が発生すると考えられます。
予想しにくいのが4両で、追加でリニューアルが施工されるかどうかで、廃車になる両数が大きく変わります。

いずれにしても、廃車が確定的な編成もあるため、撮影等は早めに行っておいたほうが良さそうですね。