小田急で直流電動機を搭載する最後の車両となった8000形の8251F。
8255Fが廃車になった後も元気に活躍していますが、廃車候補であることは間違いなく、いつ廃車になってもおかしくない状況となっています。

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今回は8251Fがいつ頃まで走るのか、最近の廃車傾向から考えてみたいと思います。

8251Fの状態や検査期限

8000形の最初の編成として、1982年に8251Fは製造されました。
つまり、8000形としては最も古い車両であり、小田急に在籍する車両としても最古参となっています。

そして、リニューアルについても最初に施工された編成となっており、2003年に営業運転に復帰しました。
2003年度以降に施工された編成とは異なり、界磁チョッパ制御のままとなっているのが特徴です。
同様に界磁チョッパ制御のままだった8255Fと比べると、車両の状態は多少良いようで、廃車間際の車両には見えません。

8251Fは2019年4月に検査を受けており、状態が良さそうなのは検査出場からまだ期間があまり経過していないからでしょう。
つまり、検査期限という観点ではかなり余裕がある編成といえます。

最近の廃車傾向から考えられる8251Fの廃車時期

2012年に先代の5000形が形式消滅して以降、小田急では長い間通勤型車両の廃車が発生していませんでした。
通勤型車両の動きがほとんどない状況が続きましたが、2019年度に新しい5000形が登場したことで、久し振りに廃車となる車両が発生しています。

現在までに置き換えられた車両は、中途半端な存在となっていた1000形の1081Fを除くと、全て4両と6両の車両です。
5000形は10両固定編成となっているため、4両と6両をセットで廃車する方針であることが分かります。

現在までに8000形の8255Fと8264F、そして1000形の1751Fが6両では廃車となっており、合計は3編成です。
既に5000形は4編成が営業運転に投入されていますが、1編成分は1081Fで置き換えられているため、現時点では6両の廃車がすぐに発生する状況ではないと思われます。
しかし、5000形はもう1編成が今年度中に登場する予定ですから、2021年3月末までに4両と6両が1編成ずつ廃車になる可能性が高いと考えられます。

さて、ここで気になるのが次に廃車となる車両です。
現在までに廃車となった車両は、8255Fと1751Fが検査期限切れ、8264Fが事故によるものです。
廃車候補と考えられる8000形の界磁チョッパ制御車、1000形のワイドドア車、どちらが優先的に廃車となるかについては、現状判断をする材料がありません。
次に検査期限切れとなる車両は1752Fですが、前回の検査は2017年10月となっており、まだ余裕があります。

以上のことから、考えられる可能性は二つに絞ることができます。
廃車となる編成は、界磁チョッパ制御車を優先する場合には8251F、ワイドドア車や検査期限が近い車両を優先する場合は1752Fとなるのです。
見方を変えると、今年度中に8251Fが廃車とならなかった場合には、検査期限の関係からワイドドア車の後に廃車となる可能性が高くなります。

おわりに

現在までの状況を整理すると、8251Fは次かワイドドア車の後に廃車となる可能性が高いことが分かりました。
5055Fが到着すると、一気に廃車が近付く可能性があるため、行動は早いほうが良さそうですね。