リニューアルと廃車が同時に進められ、編成によって明暗が分かれることとなった小田急1000形。
そんな中、未更新のままとなっている6両の1253Fが全般検査を出場し、綺麗な姿で営業運転に復帰しました。

20201207_01

全般検査を受けたことで、短期的には安泰となった1253Fですが、3編成が残っている1000形の6両は今後どうなるのでしょうか。

6両の各編成が検査を出場した時期

ワイドドア車ではない1000形の6両は、3編成が未更新のままで残っています。
10両に組み替える計画は中止になったと考えられるため、これらの3編成にはリニューアルが行われないと考えられます。

未更新のままとなっているため、長くは活躍しないと想定されますが、1253Fが検査を出場したことから、もうしばらくは走る姿が見られそうです。
各編成が検査を出場した時期は、以下のとおりとなっています。

【1251F】
重要部検査:2016年9月
全般検査:2019年11月

【1253F】
重要部検査:2018年4月
全般検査:2020年12月

【1254F】
重要部検査:2018年7月
全般検査:2015年5月

この結果から分かることは、1251Fと1253Fは直近の全般検査を受けており、1254Fだけがまだということです。

6両の未更新車はこれからどうなるのか

ワイドドア車の6編成が廃車になると、1000形の6両で残るのはこれらの3編成のみとなります。
組み替えをしない場合、3編成だけを6両のままで残すとは考えにくいため、ワイドドア車に続いて廃車となることが想定されます。
まだワイドドア車が多く残っているため、1254Fについても全般検査を受けると考えられ、これらの編成が廃車になるのはもう少し先のことでしょう。

5000形が10両固定編成となっているため、今後の廃車も4両と6両をセットで行う可能性が高く、4両の未更新車は早めの廃車が想定されます。
4両の未更新車が廃車になると、6両は10両を組む相手がいなくなるため、現在のワイドドア車や8000形の界磁チョッパ制御車のように、6両単独で走る限定運用になると思われます。
10両で優等列車に充当される姿は、近い将来に見られなくなる可能性が高いといえます。

おわりに

1000形の未更新車では、最後のほうまで残ることになりそうな6両編成。
しかし、今後の活躍は単独運用のみとなる可能性が高いため、まさに余生といった使われ方になりそうです。