5000形の5055Fが営業運転を開始したことで、4両で廃車となる編成がどれになるのかが注目されていましたが、1000形の未更新車である1053Fが廃車となったようです。
先輩である8000形よりも廃車が進む1000形は、リニューアルをしながら廃車を同時進行するという、小田急では珍しいパターンとなっています。

現在までに廃車となった1000形の編成

2014年度からリニューアルが開始された1000形でしたが、5000形の登場によって未更新車の一部が置き換え対象となっているようで、現在までに以下の編成で廃車が発生しています。

・1053F
・1054F
・1055F(クハ1155のみ)
・1068F
・1255F(クハ1255のみ)
・1081F(サハ1181とサハ1381を除く)
・1751F

編成の一部だけが廃車となっている場合もあり、今回の1053Fを足すと、その合計は26両となります。
1055F、1255F、1081Fの中で残った車両は、組み合わせて10両固定編成の1097Fとなる見込みです。

1000形に予想される今後の展開

未更新車の廃車がハイペースで進められており、リニューアルは最低限の編成にだけ行われ、残りは廃車になる可能性が高いと思われます。
ホームドアやTASCの整備が関係していると考えられ、置き換えを急いでいる様子がうかがえます。

20210130_01

現在残っている1000形について、編成のパターン別に今後予想される展開を考えてみたいと思います。

まずは4両ですが、一部にリニューアルが行われる可能性はあるものの、多くは廃車になると考えられます。
現在の小田急で4両はあまり必要なく、過剰な状態となっているためです。
箱根登山線内用の4両がどうなるのかが読みにくい状況ですが、これをリニューアルする可能性は減ってきたように思います。

6両については、都心部に乗り入れない運用に限定することが可能なため、最近相次いで検査を出場したこともあり、最後まで残ることが予想されますが、最終的には廃車になると思われます。
既に3編成しか在籍しておらず、わざわざ残す理由がないためです。

10両は1092Fのみが未更新で残っていますが、これはそのままリニューアルを行うと考えられます。
組み替えて1097Fが登場しようとしていることから、わざわざこの編成だけを廃車する理由はないでしょう。

ワイドドア車の6両については、早い段階で全車が廃車になると考えて間違いありません。
ホームドアの整備を進めるためには早めに置き換える必要があり、残したくても残せないでしょう。

5000形が増備されるペースに左右されますが、1000形の未更新車は数年以内に消える運命なのかもしれません。

おわりに

廃車とリニューアルが同時に進められるということは、それだけ未更新車が減るペースも上がることを意味します。
2400形の廃車と4000形の高性能化で、一気に非冷房車が減った頃のように、数年後の小田急を走る車両は様変わりしていそうですね。