大規模なリニューアルが行われながら、一部の編成に廃車が発生している小田急1000形。
2014年度から少しずつ数を減らし始めた未更新車は、廃車によって急速に数を減らし、いつの間にかあまり見かけない存在となりつつあります。

今回は、少なくなった1000形の未更新車がどのように使われているのか、それぞれの編成がどの区間を中心として走っているのか、気になるこれらの点についてまとめたいと思います。

現在も残っている1000形の未更新車

リニューアルと廃車の同時進行によって、約1年で1000形の未更新車は激減してしまいました。
最近は見かける機会が一気に減少し、乗れるとラッキーな車両となりつつあります。

2021年4月時点で残っている未更新車は、以下のとおりとなっています。

【4両】
・1051F
・1058F(レーティッシュカラー)
・1059F(レーティッシュカラー)
・1060F(レーティッシュカラー)
・1061F(レーティッシュカラー)
・1062F

【6両】
・1251F
・1253F
・1254F
・1752F(ワイドドア車)
・1753F(ワイドドア車)
・1754F(ワイドドア車)
・1755F(ワイドドア車)
・1756F(ワイドドア車)

まだまだ沢山走っているように思ってしまいますが、4両が6編成、6両が8編成まで減少しており、合計は72両です。
最盛期が196両ですから、3分の1程度まで減っています。

まだある程度まとまった本数はあり、2000形と同じ両数が残っている状態ではあるものの、走行する区間が限られていることや、今後さらに廃車が進むことは確実と考えられることから、さらに見かける機会が減っていくことでしょう。

1000形の未更新車はどこを走っているのか

残りが少なくなってきた未更新車は、編成ごとに走っている区間が異なります。
主に走行するのは支線や末端区間となっており、晩年の活躍と表現できる状況となってきました。

まずは4両ですが、主に小田急線内を走行するのは2編成まで減少しています。
この2編成は既に活躍できる場面がかなり限られており、6両と組んだ10両で8000形等と同じ使われ方をされる程度となっていますが、1062Fが走っていれば良いほうで、1051Fはクヤ31形の牽引車として走行する以外は、あまり走らなくなっています。

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小田急の全線を走るのは、4両と6両で組んだこの編成のみとなっており、1092Fがリニューアルのために営業運転から外れた現在では唯一の存在です。

4両のレーティッシュカラーの編成は、主に箱根登山線の小田原から箱根湯本までの区間を走っています。
小田原線内も少しだけ走りますが、基本的には箱根登山線内を行ったり来たりしています。

支線や末端区間の主役となっているのが、まだある程度の本数が在籍する6両です。
江ノ島線と多摩線ではまだ日常的に見られ、江ノ島線から小田原線の町田まで直通する列車や、東京都内まで回送で走行する機会もあります。
小田原線内は主に新松田から小田原の末端区間で走っていますが、町田や相模大野まで走る列車もあります。

ホームドアが関係する運用上の都合によって、ワイドドア車はあまり多摩線を走行しなくなっており、最近では稀に見られる程度となっています。
ワイドドア車の主な活躍の場所は、江ノ島線と小田原線の末端区間になっているといえるでしょう。

おわりに

廃車がさらに進むと、いよいよ狙っても見ることが難しい車両となってきそうな1000形。
ある程度まとまった数が残っている現在が、1000形を気軽に追いかけられるラストチャンスなのかもしれませんね。