小田急で最多の両数を誇り、全線でその姿を見ることができる3000形。
6両と8両の編成で登場しましたが、その後中間車のみを増備して10両化された編成があります。

各駅停車の10両化を進めている小田急ですが、3000形の10両化は12編成で止まっており、8両のままで残っている編成もあります。
今後3000形の10両化が追加で行われる可能性はあるのかを、今回は考えてみたいと思います。

2017年度から行われた追加の10両化

2001年に登場した3000形は、6両が32編成、8両が15編成増備されました。
合計で312両となったところで編成単位の増備は終了となり、2007年からは4000形の増備へと移行しました。

これで3000形の製造は終わったかと思われましたが、2010年度から既存の6両に中間車を4両追加し、10両化する改造が行われ、3091Fから3095Fまでの5編成が登場しています。
10両化はこの5編成で一旦終了となり、6両が27編成、8両が15編成、10両が5編成という状態がしばらく続くこととなります。

この状況に変化が発生したのは2017年度のことで、今度は既存の8両に中間車を2両追加し、10両化する改造が始まりました。
これは各駅停車の10両化に合わせて実施されたもので、3081Fから3087Fの7編成が登場、6両が27編成、8両が8編成、10両が12編成に3000形は整理されました。
これによって8両と10両の編成数は逆転し、8両のほうが少数派という状態になっています。

残された8両編成の今後

全編成が10両化されるかと思われた8両の3000形ですが、8両のまま8編成が残ることとなりました。
現在8両はB11からB27の17運用となっており、2000形の9編成と3000形の8編成を合わせた17編成と合わせられています。
検査等で離脱する編成がある際には、1000形の4両で8両を組成して代走します。

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さて、気になるのは8編成だけ残ってしまった8両編成の今後です。
あと16両の中間車を増備すれば、全ての編成を10両化することが可能ですが、ここ数年はそういった動きがありません。
この先3000形の8両化が行われることはあるのでしょうか。

3000形が登場したのは2001年であり、20年が経過する編成が出始める時期となっています。
8両は2004年の登場ですが、それでも約17年が経過していることから、中間車を追加するタイミングではなくなりつつあるといえます。
既存の編成で組み替えを行う可能性もありえなくはないですが、そこまでするメリットもあまりなさそうですから、10両化が行われなくなってから経過した時間も考慮すると、現状維持のまま廃車まで走り続ける可能性が高いのではないでしょうか。
2000形と合わせれば17編成も8両はあり、全体としてそこまで中途半端な存在でもありません。

どちらかというと、2000形を置き換える時期が気になるところであり、3000形の8両もまとめて廃車となっていくことが考えられます。
2000形と3000形の置き換えが行われるタイミングが、小田急から8両が消滅する時なのかもしれませんね。

おわりに

小田原線で各駅停車に乗ると、圧倒的に当たる確率が高かった3000形の8両編成。
10両化によって編成数が減ったことで、最近は8両だと2000形に当たる確率が増えたなと感じます。