2006年から廃車が開始され、2012年に形式消滅した小田急5000形。
180両の大所帯でしたが、1両も保存されることなく全車が解体されました。

全車に対してリニューアルが行われ、内装は綺麗な編成が多かった5000形ですが、リニューアルが済んでから僅かな期間で廃車となった編成も多く存在しています。

短期間で行われた5000形の廃車

1969年に登場した5000形は、2006年から廃車が開始されました。
製造期間が約13年と長かったのに対し、廃車に要した期間は約6年と短く、編成によって活躍した期間にはかなりの開きがあります。

5000形は1991年からリニューアルが開始され、2002年に全編成への施工が完了していますが、その4年後から廃車が始まるという状況でした。
リニューアルは製造が先だった4両が優先され、その後6両に対して行われました。
しかし、廃車は4両から優先して行われたわけではないため、リニューアルからあまり時間が経たずに廃車となった編成もあったのです。

編成別のリニューアルから廃車までの期間

リニューアルが完了してから、比較的時間が経たずに廃車となった編成がある5000形ですが、実際のところはどうだったのでしょうか。
感覚で語っていても意味がありませんので、各編成がリニューアルの完了からどれぐらいの期間で廃車となったのかを調べてみました。

期間が短かった順に並べていくと、以下のとおりとなります。

5261F:7年4ヶ月
5266F:7年6ヶ月
5262F:7年7ヶ月
5269F:7年11ヶ月
5260F:8年
5257F:8年1ヶ月
5265F:8年2ヶ月
5267F:8年2ヶ月
5259F:8年4ヶ月
5252F:8年4ヶ月
5270F:8年11ヶ月
5253F:9年6ヶ月
5264F:9年8ヶ月
5263F:10年
5268F:10年
5254F:10年7ヶ月
5251F:10年8ヶ月
5258F:12年8ヶ月
5256F:13年10ヶ月
5063F:13年10ヶ月
5065F:14年10ヶ月
5064F:15年
5255F:15年3ヶ月
5052F:15年7ヶ月
5051F:16年1ヶ月
5062F:16年3ヶ月
5061F:16年10ヶ月
5059F:16年11ヶ月
5058F:17年
5057F:17年1ヶ月
5055F:17年1ヶ月
5056F:17年3ヶ月
5060F:17年4ヶ月
5054F:18年10ヶ月
5053F:19年7ヶ月

最も短かった編成は5261Fの7年4ヶ月で、さすがにもったいないと感じてしまうほどの短さでした。

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期間が短かい編成の上位には6両ばかりが並んでおり、リニューアルからそれほど経たずに廃車となった編成が多かったことが分かります。
6両で最も長く使われたのは5255Fでしたが、これは4両化によって延命されたためです。

一方で、4両についてはリニューアル後も長く使われた編成が多く、5053Fの19年7ヶ月が最長となっています。
最も短かったのは、最後に廃車となった5063Fですが、それでも13年10ヶ月が経過していました。

おわりに

リニューアルが済んでから、かなり短期間で廃車となった編成が多かった5000形。
何らかの計画変更があり、廃車の時期が早まった可能性が高そうですね。