小田急の起点である新宿駅を出てすぐの場所にあるのが、都心部では比較的珍しい存在となっている踏切です。
代々木上原まで小田急は地上を走るため、都心部に比較的踏切が多いという特徴があります。

起点の駅を出てすぐに踏切があることは、どれぐらい珍しいのでしょうか。

都心部にある小田急の踏切

起点の新宿を出発すると、すぐに新宿1号踏切を小田急は通過します。
昔は踏切警手が配置されている踏切でしたが、1998年3月21日に自動化されました。

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立派な複々線区間が誕生した小田急ですが、新宿から代々木上原までは複線のままとなっており、線路も昔と変わらずに地上を走っています。
地上を走るため、当然道路との交差には踏切が必要となっており、代々木上原までに12ヶ所の踏切が存在します。

都心部に踏切が多いことにも驚かされますが、新宿駅の周囲にある踏切自体も珍しく、他には山手貨物線の厩道踏切があるぐらいです。
起点がある都心部に、小田急ではまとまった数の踏切があり、昔ながらの車窓が楽しめるのは魅力の一つなのかもしれません。

起点の近くに踏切があることはどれぐらい珍しいのか

起点の駅を出てすぐの場所に踏切があることは、どれぐらい珍しいことなのでしょうか。
関東の他の大手私鉄はどうなのか、起点の駅から次の駅までの間に踏切があるのかどうかを調べてみました。

東武伊勢崎線:×
東武東上本線:○
西武池袋線:○
西武新宿線:×
京成本線:×
京王京王線:△(上りのみ)
京王井の頭線:○
東急東横線:×
東急田園都市線:×
京浜急行本線:○
相鉄本線:×

結果は以上のとおりとなりました。
池袋を発着する路線には踏切があるというのが、共通点として少々興味深い点です。

京王の場合は、京王線と井の頭線の両方に踏切があるものの、京王線は上りのみであることが面白い部分です。
井の頭線は遡れば小田急のようなものですから、ここも踏切があるというのは印象的です。



京急にも踏切があり、高速志向の小田急や京急が踏切を残しているのは面白いといえます。
しかし、京急は品川付近の高架化を今後進めるため、踏切が廃止される予定となっています。

おわりに

起点付近にまとまった数の踏切がある小田急は、比較的珍しいケースであることが分かりました。
立体化の予定もないため、これからも今のままの状態が続きそうです。