西暦にすると、1989年1月8日から2019年4月30日まで続いた平成という時代。
その時代の中で、小田急では数々の新しい車両が登場していますが、裏では役目を終えた車両が引退していきました。

20180901_07

そんな平成という時代において、役目を終えて消えた車両がどれぐらいあるのかを、今回の記事ではまとめてみたいと思います。

平成という時代に引退した車両

30年ほど続いた平成という時代において、小田急では多数の車両が役目を終えて引退していきました。
多くの方にとって、記憶に残っている車両が多くあると思いますが、中にはそうではない車両も含まれていることでしょう。

まずは、平成に引退した車両を一覧にしてみたいと思います。
廃車された日にしてしまうと、実際の引退時期と差が出てしまう面もあるため、営業運転の終了、さよなら運転等が行われた年としつつ、そうしにくい車両については廃車のタイミングとしました。

平成に引退した車両は以下のとおりとなります。

2400形:1989年
3000形:1992年
デキ1040形:1996年
トフ100形:1996年
デキ1030形:1997年
500形:2000年
3100形:2000年
デキ1050形:2003年
デト1形:2003年
2600形:2004年
4000形:2004年
9000形:2006年
5000形:2012年
10000形:2012年
20000形:2012年
7000形:2018年

引退順に並べるとこのようになり、様々な車両が姿を消したことが分かります。
知っている車両もあれば、知らない車両もある、それが多くの方にとっての正直な感想ではないでしょうか。

車両の整理が進んだ平成という時代

平成という時代を振り返ると、多種多様だった車両の整理が進んだ時期だったことが見えてきます。
最初に消えた2400形については、昭和に淘汰が進められた車両の引退が、結果として平成だったともいえるため、平成になって最初に引退した車両はロマンスカーの3000形(SE)ともいえそうです。

約30年の間に、ロマンスカーは5形式が引退しています。
ロマンスカーのバリエーションが豊かだった時代ですが、効率が悪かった部分も当然あったため、老朽化やバリアフリーの問題と合わせて整理が進められました。

通勤型車両についてはどうでしょうか。
2400形が消えてから、2004年に2600形が引退するまで、約15年もの空白があったことになります。
これは昭和の終わりに中型車を一掃したことで、しばらく車両のまとまった廃車がなかったことや、不況の中で車両を増やす必要があったことが理由ですが、その後はハイペースで置き換えが進められることになってしまい、その反動は間違いなくあったといえます。

そして、平成は特殊な車両が次々に消えた時代でもありました。
モノレールの500形は分かりやすい事例ですが、一部だけが残っていた電気機関車や貨車が廃車となったのも、平成という時代でした。
車両の整理が進められたことで、本質的に必要な車両だけに絞られていったことが、消えた車両を見ていると分かりますね。

おわりに

前半は老朽化したロマンスカーや特殊な車両、後半は通勤型車両の置き換えがハイペースで進められた平成の小田急。
令和という時代においては、どのような歴史が刻まれていくのか、車両の置き換えが進みつつある今だからこそ気になりますね。