沿線に住んでいると当たり前になってきますが、小田急の踏切で鳴っている警報機の音色は、他社線ではあまり耳にする機会がない独特なものが採用されています。
基本的に全ての踏切で音色の統一が図られており、この踏切は小田急であるということが、音色だけで判別可能です。

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小田急だけでしか聞けないように感じられるこの音色、他社線では採用されていないのでしょうか。

音色が独特な小田急の踏切

小田急の踏切で今のような音色が聞けるようになったのは、1980年代頃だったと思われます。
それ以前は全く異なる音色で、どちらかというと一般的なものが採用されていました。

大きくは変わっていないものの、この音色は時期によって若干変化しており、現在のものは二代目か三代目と考えられます。
YouTubeで公開している動画の中に、二種類の音色が混在しているものがありましたので、ご興味があれば聞き比べてみて下さい。



映像のクオリティーが低いのはご勘弁いただくとして、以前の音色が32秒付近、現在の音色は1分31秒付近から聞くことができます。
以前の音色のほうがどちらかというと金属的で、現在の音色は少しお洒落になった印象でしょうか。

二代目か三代目という表現をしたのは、さらに昔は若干音色が異なるように感じられるためです。
資料が少なく断定できていませんが、聞いた印象は少々音の高さが異なるように感じられます。

他社線で小田急と同じ踏切の音色は聞けるのか

小田急の特徴ともなっている踏切の音色ですが、数は少ないものの他社線でも聞くことができます。
しかし、全線に渡って使われているといったことはなく、一部の踏切だけで使われています。

以前の音色と現在の音色、どちらも存在しているようですが、過去のものとなってしまったものもあります。
現在も残っていると思われる路線は、以下のとおりとなります。

伊豆箱根鉄道:大雄山線(新音色)
小湊鐵道:小湊鉄道線(旧音色)
東京都交通局:荒川線(新音色)
広島電鉄:宮島線(新音色)

数が多いのは都電の荒川線で、他にも様々な音色が路線内で混在している面白いケースです。
小湊鐵道では以前の音色の踏切がまだあるようで、かなり貴重な存在となっています。

現在はなくなってしまった路線もあり、把握できたものとしては以下のとおりです。

江ノ島電鉄:江ノ島電鉄線(旧音色)
秩父鉄道:秩父本線(新音色)
北陸鉄道:浅野川線(旧音色)

以前の音色が目立つのは、機器の更新等で変わってしまったからなのかもしれませんね。
そして、グループ会社である江ノ電から消えてしまったのは、少々寂しい気もします。

おわりに

現地に行って最新の状況を確認するのは不可能であるため、今回の記事では断定できない表現を多用しており、申し訳なく思います。
これら以外にも存在しているかもしれませんので、引き続き調査をしていきたいと考えています。