鉄道を利用する際に、乗客が車両との乗り降りをする場所といえば、基本的にはプラットホームとなるでしょう。
略してホームと呼ばれることが多いものですが、案内上は鉄道会社により表現が異なるのが面白い部分です。

20200815_01

小田急の場合は案内にホームという表現を用いていますが、番号の振り方にはどのようなルールがあるのでしょうか。

ホームと表現して案内する小田急

鉄道を利用するうえで身近な存在であるプラットホームは、鉄道会社によって案内上の表現が様々です。
比較的多く聞かれるのは、1番線や1番のりばといった表現ですが、小田急では1番ホームという表現を用いており、同様の表現は西武が有名です。
変わったものとしては阪急の表現があり、1号線といった独特な言い回しを用いています。

小田急では駅の放送でもホームという表現を使っているほか、ホームページでも同様に表記されています。
駅員が肉声で放送する際もホームを用いており、案内上の表現は統一されています。

小田急沿線に住んでいると、このようなホームという表現には慣れてしまいますが、全国的にはかなり少数派であり珍しいものです。
相互直通運転を行っている東京メトロは、番線という一般的な表現を用いていますが、代々木上原は小田急の管理駅であるため、駅の放送ではホームの表現が使われています。

振られている番号のルール

小田急では、1番ホーム、2番ホームといった表現が使われますが、この番号の振り方にはルールがあります。
1番ホームのような若い番号は、下り線側から振られるようになっており、一般的な相対式ホームの駅であれば、下り線が1番ホーム、上り線が2番ホームとなります。

つまり、ホームという表現を用いてはいるものの、島式ホームの場合は同一のホーム内で番号を変えて呼ぶようになっており、代々木八幡のような駅でも下り線が1番ホーム、上り線が2番ホームとなります。
基本的には1番ホームから順番に番号が振られていますが、他社線との通し番号となっているケースもあり、小田原は7番ホームからのスタートとなっています。

面白い点としては、業務上で使用する番線と、案内上の番号が異なるという点があります。
番線も下り線側から振られますが、線路の両側にホームがある場合や、通過線がある場合には、ホームと番線の番号がずれています。
新宿のケースでは、主に急行や快速急行が発着する3号線の場合、乗車するのは5番ホーム、降車するのは6番ホームとなります。
業務放送等では号線を耳にすることがあり、知らない方からすると不思議に感じる部分かもしれませんね。

おわりに

幼少期から小田急沿線に住んでいた私は、ホームという表現が当たり前の環境で育ちました。
全国的には少数派だと知った今でも、他社線の表現には違和感があり、完全に小田急沿線民として染まっているのかもしれません。