川崎市の北部副都心である新百合ヶ丘の隣に位置し、禅寺丸柿の原産地としても有名な小田急の柿生駅。
駅名は柿生村に由来しますが、川崎市に編入されたことで地名としては残っておらず、駅名に昔の名残がある状態となっています。

新百合ヶ丘の隣ということで、近年は比較的静かな駅となっている柿生ですが、駅前の再開発計画があり、今後姿を変えていくことになりそうです。

タワーマンションが建設される再開発計画

北口と南口がある柿生ですが、どちらも駅前は道が狭く、建物が密集するエリアとなっています。
津久井道の旧道が通る南口側はその傾向が顕著で、狭い道を自動車が行き交う中を、地域の方々が恐る恐る歩くような状態となっています。

かつては駅前までバスが乗り入れ、誘導員を配置して安全を確保するような状況となっていましたが、駅から少し離れた位置に暫定的なバスターミナルを整備することで、少し状況は改善しました。
しかし、道路事情の悪さ自体は解消しておらず、長年に渡って望ましくはない状況が続いています。

そのような状況となっている柿生駅前ですが、南口では30階建てのタワーマンションの建設が計画されており、今後再開発が本格化する見込みです。
完成は2024年度とされていましたが、最新の情報を確認すると遅れているようで、まだ駅前に大きな変化はありません。
しかし、工事が始まれば雰囲気は一変することが予想され、今後数年で大きな変化が生じることとなりそうです。

柿生駅はどう変わるのか

柿生駅周辺の再開発に伴って、小田急ファンが気になるところとしては、柿生の駅がどう変わるのかという点です。
タワーマンションの建設による駅への影響は、現在のところはなさそうで、完成のイメージを見ても駅のシルエットは今の姿のままとなっています。

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再開発が進んでも今の状態が維持されるようですが、柿生は駅舎が地上にあり、上下のホームは跨線橋で結ばれています。
駅の両端には踏切があり、南北が鉄道によって分断される典型的なパターンとなっていますが、川崎市が公開している「柿生駅周辺地区まちづくりビジョン」を確認すると、気になる記述がみられます。

それは南北を連携する軸に関する内容で、南北を接続する通路の整備が構想にあるようです。
当然それは駅の真上が想定されており、踏切を通らず安全に歩行者が通行できる、南北自由通路のようなものと考えられます。
仮にそのような姿が具体化するのであれば、駅自体も橋上駅舎化されるといったことになるのでしょうから、将来的には駅にも変化が出てくる可能性が高いといえそうです。

おわりに

具体的な動きはまだ何もないものの、将来的には変化がありそうな小田急の柿生駅。
駅前にタワーマンションがありながら、今の状態のままというのはなかなかインパクトがある状態となりそうですが、その光景は意外と長くないのかもしれませんね。