重量半分、価格半分、寿命半分を達成目標として登場したJR東日本の209系。
それまでとは大きく異なる設計コンセプトから、好き嫌いが分かれる形式といえるでしょう。

走ルンですという俗称が示すとおり、とりあえず走るよねといったイメージが強くあります。
209系の量産車は1993年に登場しましたが、2010年には京浜東北線、根岸線から撤退し、その活躍期間は短いものでした。

転用改造がされた車両もいるので実際には長生きしているのですが、2シート工法を採用した川崎重工で製造された車両は劣化が進み、一部を除きこのタイミングで廃車となっています。
実際には長く使われるのかもと昔は思っていましたが、本当に早期廃車となったので驚いたものです。

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写真は2007年に撮影したもので、この段階で既に晩年と表現できてしまいます。
209系の後に製造された形式は、設計理念こそ引き継いでいるものの、色々と方針転換されていることも多いことから、反省が改良に結びついているということなのでしょう。

形式自体が試作車のような存在になってしまったあたり、歴史の犠牲車と表現できるかもしれませんね。