更新対象から外され、先行きが心配される小田急1000形のワイドドア車。
数々の試験的要素が盛り込まれて登場した車両で、その中に車内案内表示がありました。

ワイドドア車で最初に登場したのは、4連と6連が2本ずつ、合計20両でした。
このグループは特に試験的要素が強く、車内案内表示の装備品にも違いが見られます。

1551Fと1751Fには、LEDを用いて文字を表示するタイプが搭載されました。
その後に採用されるものより小型で、現在もそのサイズのままとなっており、特徴の一つとなっています。

1552Fと1752Fには、液晶画面のものが搭載されました。
現在多くの形式に搭載されているものより小型でしたが、この時代においては近未来的に見えたものです。

1553Fから1556Fにも液晶画面が搭載され、一時はこれが主流になるものと思われました。
しかし、その後はLED表示が採用され、液晶画面は少数派となります。
当時の液晶は劣化が早く、設置されていた車両からも早々に撤去されてしまいました。

そして、ドアの開閉幅を縮小する改造をする際、1551Fと1751Fの装置が1552Fと1752Fに半分移植されています。
1553Fから1556Fについては、その後の6連化改造時にLED表示を追設しました。

20181222_01

地味な存在になったワイドドア車ですが、現在に繋がる様々な試験的役割を果たしていたわけです。
現在は再び液晶画面が主役になり、技術の進歩を感じますね。