各駅に停車する列車、各社で呼び方が異なりますが、各駅停車と表現することが一般的な列車です。
小田急では、各停から各駅停車に種別の表示が変わりましたが、京王は各停、京急や京成は普通と表示しています。
西武は普通を以前は使用していましたが、現在は各停になっています。

小田急に話を戻しましょう。
現在は各駅停車と表示するようになった種別表示ですが、昔はそもそも無表示でした。
何も書かれていない黒地の幕を表示していて、それが各停を示していました。
白地幕の頃は矢印が出ていたのも特徴で、小田急らしさにさえなっていたように思います。

無表示だった頃の小田急ですが、実は各停幕自体は装備されており、使用していない状態でした。
誤表示や乗務員の気まぐれでたまに見られたようですが、あくまでも無表示が原則で、滅多に見られない種別幕だったのです。

そんな小田急に大きな変化が起こりました。
ある日電車に乗ろうとすると、各停幕を表示した電車が入ってきました。
今日はラッキーだなんて思っていると、他の車両も各停を表示しています。

何が起こったのかはすぐに予想がつきました。
初日だったのか、誤って無表示というパターンはありましたが、各停幕の使用を開始したということなのは、誰が見ても明らかでした。

明確な日付は分からなかったのですが、色々と調べてみたところ、1998年の4月頃に変更された可能性が高く、私が記憶する時期とも一致します。

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その後しばらくは、各停と表示する時代が続きました。
途中で英字を併記する幕への交換があったぐらいで、小田急といえば各停という時期が続きます。

その状況に変化があったのが最近で、駅に設置されている案内表示が各停から各駅停車に変わっていきました。
複々線完成に伴う種別追加があるので、種別幕の交換が行われることは明らかで、そこで車両側も各駅停車になるのだろうと個人的には予想していました。
その予想は的中し、窮屈な各駅停車表示が見られるようになりました。

小田急といえば各停のイメージでしたが、徐々に各駅停車が定着しつつあるように思います。
直通先の東京メトロやJRと合わせたのが理由だと思いますが、各社の色というのが徐々に薄れているようにも思い、少々寂しく感じます。