東京メトロの千代田線からJR東海の御殿場線まで、愛称のとおりマルチな活躍を行う小田急のMSE。
箱根登山線にも直通するので、その守備範囲は相当広いことになります。

MSEは2008年に運行を開始したロマンスカーで、当初から地下鉄に直通を行ったことで話題になりました。
御殿場線への直通開始は2012年だったので、4年間は今よりも限られた列車で使われていました。

その御殿場線への直通ですが、製造当初から考えられていたことだったのでしょうか。
かつてはLSEも御殿場線への直通が考慮されていたと言われていますが、結果はRSEによるSEの置き換えとなっています。

MSEが製造された際、床下にATS-PTと書かれた機器箱が存在しました。
その後この表記は隠されてしまったようですが、登場時から御殿場線への直通が前提だったことは間違いありません。
ATS-PTについては、新車発表時の鉄道雑誌でも触れられておらず、実際に機器は入っていなかった可能性があります。

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小田急線内はどこでも走ることができ、小田急が直通運転する全ての路線を走ることができるMSE。
多摩線では普段見ることができませんが、臨時列車や試運転での入線実績があります。

愛称のとおり、MSEは本当にマルチなロマンスカーなのです。
頑張ればもっと広い範囲を走ることが理論上は可能なので、そんな未来を想像すると楽しくなります。