赤くラッピングされた1000形が行ったり来たり、直通列車といえばロマンスカーばかりになってしまった小田急と箱根登山線。
以前は途中駅で分割する直通急行が設定され、前の6両が急行箱根湯本行きというフレーズを頻繁に聞くことができました。

この急行列車ですが、最初から6両が直通できたわけではありませんでした。
箱根板橋、風祭、入生田のホームが短かったことが主な要因なので、それらの駅に停車をしないNSE等のロマンスカーは直通が可能でした。

箱根登山線直通急行といえば、HEこと2400形が主力の時代が長く続きました。
前の4両は非冷房というのは利用者にも浸透していたようで、後ろの冷房車が夏場は人気だったようです。
たまにABFM系列で4両を組成して使用される場合もあったようです。

しかし、いつまでも非冷房の中型4両を使うわけにはいかないので、大型6両を直通させるための改良工事が行われました。
そして、1982年7月12日に、小田急から大型6両の直通運転が開始されました。
開始からしばらくは中型6両というパターンも存在し、過渡期の光景を展開したようです。

この時点で直通が可能だった大型車は、5000形、9000形で、少しして8000形が加わりました。
その後1000形と3000形が加わり、2600形の直通が解禁されました。
4000形は最後まで直通禁止でしたが、誤って入線してしまったことがあるようです。

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現在小田急で最大勢力となっている3000形も、しばらくは直通列車として活躍しました。
このように交換する姿も見ることができました。

その光景に変化があったのが2008年のことです。
途中駅での分割併合を減らすため、2008年3月15日のダイヤ改正で6両による直通列車は消滅しました。

分割併合の廃止という効率化に伴い、結局4両に戻ってしまった箱根湯本までの区間でした。