新型車両の登場はわくわくするもの、それは今も昔も変わりません。
今までの人生の中で、私も多くの小田急の新型車両が登場するのを見てきました。

まだ幼い頃に見た1000形の登場は、ステンレス車という衝撃を私に与えてくれました。
HiSEやRSEの登場は、とてもわくわくさせてくれました。
どれも良いわくわく感で、今でもその感情は忘れられません。

しかし、悪い意味での衝撃を私に与えてくれたのが、NSEの置き換え用として登場したEXEでした。
当時のNSEは、私にとって古いロマンスカーでしかなく、今のようにその良さを分かってはいませんでした。
早く新しいロマンスカーに置き換えられないかなとか、そんなことを思っていたのです。

NSEは、LSE以上にクラシックな雰囲気を持っていました。
そんな車両が7編成もいたので、よく見るロマンスカーがそもそもNSEで、来ると残念に思う存在になっていたのです。

何で最初に知ったのかは覚えていませんが、そのNSEの置き換え用として、EXEの登場が発表されました。
新型車両の登場で嬉しくない感情が芽生えたのは、初めてのことでした。
これならNSEのほうが良い、そう思いました。

今であれば、EXEにはEXEの事情があって登場したのだということが理解できますが、当時はとんでもないロマンスカーがデビューするということしか考えられず、あまり嬉しくありませんでした。
展望車じゃない、連接車じゃない、11両じゃない、変な色、そもそもデザインが嫌い、私の中では悪いイメージしかありませんでした。

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当時のロマンスカーは、今のように気軽に乗るものではありませんでした。
その理由には当時の私の年齢もありますが、今のように停車駅も多くなかったので、まだまだ特別な列車という存在だったと思います。

それを変えたのが、ある意味EXEだったのだと思います。
ロマンスカーの役割を増やし、日常利用のニーズに対応した、良い面も悪い面もあったと思いますが、小田急ロマンスカーの転換点だったのでしょう。

そんな私も、当時よりEXEの良さが分かるようになりました。
今でも好きな車両ではありませんが、存在を認められるようになったのかもしれません。

この先のロマンスカーがどんな展開を見せるのか、一人の小田急ファンとして楽しみにしています。