2003年9月18日に甲種輸送が行われた小田急のクヤ31形。
3000形に似た車体を持ちながら、色々と面白い外見をしています。

その中でも気になるのが、どこかで見たような形をしているクーラーのキセで、4000形の屋根上に載っていたものと同じ形をしているのです。
これはどういうことなのでしょうか。

クヤ31形には、CU-195Bという冷房装置が搭載されています。
この冷房装置は、4000形や8000形で採用されたものと同じで、クヤ31形の製造時期を考えると違和感があるのです。

そうなると、4000形の廃車発生品を使用した可能性を疑いたくなるのですが、4000形で初めての廃車が出たのは2003年の11月なので、この説は否定されてしまいます。
ますます謎が深まりますが、クヤ31形の車内に目を向けると、これまた4000形の車内で見られた吹き出し口が設けられており、どんどん分からなくなってくるのです。

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結局真相は謎のままなのですが、4000形用として用意してあった予備品を活用したのではないかというのが、私が考えている可能性です。
クーラーのキセについては見たそのままですし、それぐらいしか考えられないようにも思います。

5000形が全廃されて以降は、小田急で唯一独立したクーラーのキセを持つ形式になってしまいました。
旅客用ではないとはいえ、懐かしい姿が見られるのは嬉しいですね。