藤子・F・不二雄の作品に登場するキャラクターが描かれ、小田急沿線に明るい話題を提供したF-Train。
登場した2011年は東日本大震災が発生した年でもあり、そういう意味でも嬉しい存在でした。

運転が開始されるとその注目度は抜群で、まだまだ震災後の暗い雰囲気が残る中にあって、空気を変える存在となっていました。

しかし、そのF-Trainですが、とある問題が生じたことで、早期に運転中止となってしまいました。
本当は1年以上走る予定だったはずが、約2ヶ月程度で終わってしまったのです。
車内の装飾はその後も残っていましたが、外側は普通の3000形に戻っていました。

理由は東京都の条例に抵触してしまったからなのですが、当時から色々と何だかなと思うところが多い騒動でした。
もちろん小田急側に落ち度はあったのですが、このような結末を望んでいた人がいるのだろうかという点を考えると、東京都の対応に疑問を抱いてしまうわけです。
もちろん、今回だけ特別というのが難しいのは分かっていますが、それでも何だかなと思うわけです。

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何のための条例なのか、そこが完全に抜け落ちてしまっているように思うのです。
あんなに歓迎されていて、不快に感じる人がほとんどいないと思われる装飾に対し、条例だからという理由だけで剥がされてしまったラッピング。

心がないな、嫌な世の中だな、私が感じたのはそれだけでした。