小田急の急行といえば、相模大野で分割をして違う方向に進んでいく、こんなイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
分割併合が消滅してだいぶ経ちますが、いまだにこのイメージは記憶の中に強く残っています。

併結列車といえば、相模大野で分割した後、小田原線と江ノ島線に分かれて進んでいくのが定番でした。
前の6両が急行箱根湯本行き、後ろの4両が急行片瀬江ノ島行き、このような列車が多く見られたのです。

後ろの4両が急行ではなくなる列車もあり、相模大野止めと案内されていながら、そのまま各停藤沢行きに化けるといったものも多くありました。
慣れないと複雑で分かりにくいものでしたが、趣味的にはとても面白い時代でした。

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相模大野で違う方向に進む列車は、1990年代に減少が始まり、分割後は同じ方向に進むようになっていきます。
誤乗車の防止や、ダイヤ乱れの発生時における影響を、最小限にするためだったのだと思います。

違う方向に進む併結列車は、臨時列車等でしか見られない貴重な姿となっていきました。
そんな臨時列車でさえ、特急以外の分割併合が廃止されたことにより、過去のものとなりました。