各停ばかりが走り、昔はのんびりとしたムードが漂っていた小田急の多摩線。
小田急を代表するロマンスカーは走らず、いかにも支線といった路線でした。

現在は多くの優等列車が走るようになりましたが、ロマンスカーが走らないという点だけが、他の路線とは異なっています。
しかし、以前は多摩線にもロマンスカーが定期で走っており、走り始めて消えていった状態なのです。

多摩線のロマンスカーは、2000年のダイヤ改正で初登場しました。
種別はホームウェイで、帰宅ラッシュの着席列車として登場したのです。
夜間の運転とはいえ、多摩線に定期でロマンスカーが走るというのは、かなり衝撃的でした。

しかし、利用状況はそこまで良いものではなく、新百合ヶ丘で多くの乗客が降りてしまい、お世辞にも成功しているとは言えませんでした。
2016年のダイヤ改正において残念ながら廃止となり、新百合ヶ丘停車のホームウェイが、多摩線の各駅停車に接続するダイヤが組まれるようになっています。

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写真は小田急多摩センターに停車するHiSEです。
静かなホームが、どういう利用状況だったのかを教えてくれます。

しばらく復活する可能性はないと思いますが、多摩線の全駅に停車するぐらいの大胆さが必要だったのかもしれません。
京王ライナーのように、フリーで乗れる区間があっても良いかもしれません。

お隣りの京王が相模原線に着席列車を走らせるようになり、小田急は走らせるのをやめた。
なかなか難しい多摩地域の輸送は、今後どうなっていくのでしょうか。