8両編成で登場し、国鉄御殿場線への直通用に編成を短縮、5両編成となった小田急のSE。
その際に前面が改造され、前照灯が両脇にあるデザインとなりました。

小田急のSEといえば、この改造後のスタイルのほうが馴染みがある、そう感じる方のほうが多数派ではないかと思います。
実際のところ、改造前のスタイルで活躍した期間は、どれぐらいだったのでしょうか。

SEが運用を開始したのは1957年のことです。
それまでは1700形や2300形で運転されていたので、革命的な車両であったことは間違いありません。

その後NSEが登場し、ロマンスカーの主役がそちらに移ると、SEは比較的脇役的な地位となっていきます。
御殿場線の電化に合わせ、それまで気動車で乗り入れていたものを電車に置き換えることになり、その役目をSEが担うこととなりました。

SEの改造は1967年度に日本車輌で行われ、8両4編成から、5両6編成に変更されました。
足りない先頭車は中間車から改造され、余った2両が廃車となっています。

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SEが原形顔で活躍した期間は、約10年しかなかったことになります。
1968年からは御殿場線への乗り入れが始まり、新たな活躍の場を手に入れました。

1992年に全廃となったSEですので、改造後からは20年以上の年月が経過していました。
改造後の顔のほうが、圧倒的に長い期間だったということですね。