2019年6月19日の午後、本厚木と愛甲石田の間の踏切において、立ち往生していた乗用車と小田急の車両が衝突しました。
事故の内容については今更書くまでもないと思うので、この事故で損傷してしまった8264Fについて少し書いてみたいと思います。

乗用車と衝突したのは、8000形の8064Fと8264Fで組まれた10両編成で、先頭に立っていたクハ8564が脱線してしまいました。
外から見てもかなりの損傷で、床下機器の多くがダメージを受けていることが予想されます。
また、車内から撮影された写真を見ると、台枠にも影響が出ている可能性が考えられそうです。

詳細が分からない状況ですが、気になるのは今後8264Fがどうなるのかということです。
考えられる選択肢はいくつかあり、直す、廃車、編成替えあたりでしょうか。

8264Fは2007年にリニューアルを終えた編成です。
最近までリニューアルを行っていた印象が強い8000形ですが、8264Fが出場してからは約12年が経過していることになります。

ここで焦点になってくるのが、形式としての8000形に今後与えられている時間です。
新5000形の導入が決定しているため、界磁チョッパ制御車については置き換えの可能性が高いと考えられますが、それ以外の8000形はどうなのでしょうか。
私としては、その後VVVFインバーター制御車についても置き換えられていくと予想しているので、残された時間はあまり長くないと考えています。

そうなると、このタイミングで直すのかと考えた場合、あまり合理的ではない気がするのです。
8255Fが早期に廃車になる可能性を考えていましたが、この編成を延命することで、短期的な問題は解決するからです。

界磁チョッパ制御車との編成替えの可能性も考えられなくはないですが、組み替えればそれでOKといった単純な差ではないので、そこまで手を入れるかというと、さすがに厳しいような気がします。
今後ある程度の期間使う予定があれば可能性が高まりますが、そこについては予想しにくい部分です。

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今回損傷してしまった8264Fの未更新時代です。
なぜか旧幕が入っている時期がありました。

8264Fがどうなるのか現時点では分かりませんが、そこに作用するのは経営的な判断です。
費用や他への影響等を考慮して、総合的に最も合理的と考えられる対応が行われるのでしょう。
今後の計画にも影響するでしょうから、ファンとしては気になるところです。