古い車両の主電動機を流用し、1966年に登場した小田急4000形。
途中で新性能化と冷房改造を行いながら、2005年まで約39年間に渡り走り続けました。

機器流用の形式でありながら、他の形式と同じぐらい使われた4000形ですが、実際に長生きだったのでしょうか。

4000形が登場した頃は、他社でも機器流用車が登場しています。
関東の大手私鉄で見てみると、東武3000系列や5000系列、京王5000系列、相鉄3000系等があります。

機器の流用範囲や、台枠の流用といった差があるので簡単には比較できませんが、どの程度の在籍期間だったのでしょうか。

東武3000系は約28年間、3050系は約25年間、3070系は約22年間、5000系は約24年間、5050系は約27年間、5070系は約20年間でした。
京王5000系の機器流用車である5100系の吊り掛け駆動車は、約26年間の在籍でした。
相鉄3000系は、どこから年数を数えるかでだいぶ変わりますが、車体を交換して3010系になったところから数えると約35年間です。

かなり雑に見てきましたが、やはり4000形は長生きの部類に入るようです。

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相鉄の3000系が長生きですが、小田急4000形と共通点があります。
それは途中で新性能化改造が行われていることで、同社の2100系にも当てはまります。
機器がそのままだった車両は、20年から25年程度で廃車になっている傾向がありそうです。

4000形が幸運だったのは、2400形から都合良く再度の機器流用を受けられたことで、まとまった両数が在籍しながらも長生きができた珍しい車両でした。