各駅停車でも10両が走るようになり、いよいよ10両化の最終章に入った小田急。
現在も続く10両化の歴史を、簡単ですが振り返ってみたいと思います。

最初の10両化は、急行で行われました。
1977年に新宿から本厚木の間で始まったのが最初で、翌年の1978年には準急にも10両が登場し、ここから優等列車の10両化が進んでいきます。

当初の急行は、相模大野で小田原線と江ノ島線を分割併合する列車が多く、実質的な10両編成は新宿から相模大野までの区間となっていました。
その後、小田原線と江ノ島線の列車を分離するようになり、1992年からは海老名で多くの列車が分割併合を行うようになっていきます。

全線での10両運転に向けて、その後もホームの延伸が行われ、1995年には秦野まで10両の運転区間が延長されました。
1998年には、小田原まで10両の運転区間が拡大し、江ノ島線でも10両の急行が登場しました。

ダイヤ改正の度に10両の列車は増え続け、2002年に湘南急行と多摩急行が登場したことで、江ノ島線と多摩線にも終日に渡って10両が走るようになっていきます。
この段階では箱根湯本行きの急行が残っており、新松田で分割併合をするダイヤとなりました。

10両化の歴史において、大きな転換点となったのが2008年で、通勤型車両による途中駅での分割併合がほとんどなくなり、箱根登山線に直通する急行が廃止されました。
一部残っていた分割併合も2012年に廃止され、いよいよ本格的な10両時代に突入していきます。

2014年には、多摩線で10両の各停が走るようになり、2019年に代々木八幡のホームが10両に対応したことで、小田原線の各駅停車も10両化が今後進んでいく見込みです。

20190825_05

年々増加していく小田急の10両編成。
分割併合をして頑張っていたというのも、年々遠い日の記憶になりつつあります。

現在8両で走る列車が徐々に10両化され、いずれは10両に統一される日が訪れるのでしょう。
趣味的には少し寂しいですが、輸送改善を着実に進めている小田急には頭が下がります。