小田急初のステンレスカーとして、1988年に運用を開始した1000形。
編成替えやリニューアルを行いながら、現在も全車が活躍しています。

小田急の車両は、固定編成で使うことを前提としていることから、編成替えの際は大掛かりになる傾向があります。
2100形や9000形のように、先頭車を実質的に中間車としてしまう事例もありますが、完全に中間車に改造してしまうことで、客室スペースの増加と外見的な見栄えの向上を図っています。

1000形の場合、車体がステンレスであることから改造は難しいはずなのですが、中間車に改造された車両が2種類も存在します。

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最初に改造されたのは、ワイドドア車に存在する4両の先頭車でした。
4両を6両化する際に行われたもので、東急車輛で改造が行われました。

外見的には、扉幅の違いや戸袋窓の有無があることから、容易に元先頭車であることは判別が可能です。
改造部分はかなり綺麗に仕上げられており、外見上の違和感はそこまでありません。

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続いて登場したのが、4両と6両をまとめ、10両にした編成に存在する車両です。
ワイドドア車の場合とは異なり、元先頭車同士が向かい合うように組成されています。

この改造は自社で行われており、外見的には改造車であることが容易に分かる姿をしています。
窓の形状や見かけを合わせようといった意図は感じられず、改造部だけが現代風になっています。

異なる経緯から登場した1000形の改造車。
趣味的には面白く、撮影の楽しさが増えますね。