全20編成が製造され、優等列車の主力として活躍した小田急5000形の6両編成。
5200形と呼ばれることが多いこのグループですが、製造期間が短い割には編成ごとの違いが多い車両です。

後々に変更や統一が行われた箇所もありますが、製造段階での違いについて書いていきたいと思います。

まずは側面の表示装置です。
元々は2600形等で見られた種別のみを表示するタイプで登場しましたが、3次車となる5254F以降は種別と行先を表示するタイプに変更されました。
5253F以前の車両も後に交換が行われ、編成ごとの違いはなくなりました。

外見上で最も大きかった変化が、5次車の5259Fから窓の支持に押え金式が採用されたことで、Hゴムが廃止され、かなりすっきりとしたデザインになっています。
5259Fからは電動空気圧縮機も変更されており、それまでがC-2000Mだったのに対し、C-2000Lが搭載されました。

車内にも変化があり、4次車となる5256F以降では貫通幌の内側に試作の内幌が採用され、その後改良されたものが他の編成にも設置されました。
他の形式には波及しませんでしたが、この辺はとても小田急らしい部分ですね。
7次車となる5266F以降では、車内に設置されていた貫通扉がHゴムから押え金式に変更されています。

その他にも、屋根や床の仕上げ方等に違いがありますが、あまりにも細かくなるので割愛します。

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一般的に知られている変化といえば、やはり押え金式の採用による外見上の部分でしょう。
小田急顔の集大成として、最も洗練された外見だったように思います。