1974年に開業し、現在は新百合ヶ丘から唐木田の間を結んでいる小田急の多摩線。
小田急の中では最も新しい路線で、沿線人口の増加に伴い、近年は輸送力の増強が続いています。

そんな多摩線ですが、小田原線や江ノ島線とは随分と風景が違って見えます。
いくつかの理由が考えられますが、それは何なのでしょうか。

まずは、新しい路線だからこそのことですが、全線に渡って立体交差となっており、多摩線内には踏切が存在しません。
全ての道路が線路の上か下に位置しており、とても保安度の高い路線となっています。
本当はもっとスピードが出せる高規格な路線なのですが、それは活かされないままです。

踏切の有無は分かりやすい部分ですが、設備の面でもう一つ異なっているのが架線柱です。
小田急は開業時から鉄柱を採用しており、小田原線や江ノ島線では当時のものが現在も多く使われています。
多摩線も開業時からのものが現在も使われているのですが、多くがコンクリートの柱となっており、これが風景に違いを与えています。

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その他にも、線路の脇が道路になっている区間が多いことや、沿線が戸建て中心の街作りとなっていることから、全体としてゆったりした雰囲気になっています。

風景は新しいのに対し、走行する車両は古いというのが開業時からの定番で、現在も古めの車両が中心になって頑張っている路線です。
そんなギャップが楽しめるのも、多摩線の良いところかもしれませんね。