最近は10両固定編成が多くなりましたが、4両と6両を組み合わせた10両が、以前は小田急の特徴でした。
箱根登山線への直通急行があった頃は、途中駅で分割併合を行う急行が多く、異形式を繋いだ多種多様な10両編成を見ることができました。

現在も4両と6両を繋いだ10両は沢山見られますが、同一形式で組むパターンが多くなっています。
分割併合があった頃は、同一形式での10両はタイミングが合った時だけでしたから、現在ほど多くは見られませんでした。
同一形式で揃った綺麗な編成美は、近年になって沢山見られるようになったものです。

このような同一形式での組成は、9000形や8000形のように、4両と6両がバランス良く存在する形式では多く見ることができたのですが、小田急顔となるとそうもいきません。
2600形ではそもそも不可能でしたし、5000形については車体の構造が違うので、同一形式で組んでも編成美としては揃いません。

その編成美を唯一実現できた小田急顔の車両が、4000形という形式です。
高性能化の際に4両と6両に組み替えられたことで、同一形式で揃った10両を見ることができる形式となりました。
それ以前にも、5両を2本繋いだ10両が走っており、長期間にわたって見ることができたことになります。

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多く見られたものとしては4000形でしたが、例外的なものとして2220形と5000形の事例もご紹介しておきましょう。

2220形はブツ10として、5000形は6両が4両化されたことで、綺麗に揃った10両が組めるようになりました。
どちらも短期間しか見られず、機会としても多いものではありませんでした。