江ノ島線の開業と同時に、1929年に開業した小田急の大和駅。
開業時の駅名は西大和でした。

小田急と相鉄の駅は元々少し離れていましたが、1944年に相鉄の駅が小田急との交差位置に移動し、乗り換え駅となりました。
この時に小田急の駅名は大和に変更されています。

現在は小田急が高架、相鉄が地下となっている大和ですが、昔は相鉄が地上を走っていました。
小田急は元々相鉄を跨いでいましたが、現在とは異なり盛り土で、待避設備のない2面2線の駅でした。

その後、周辺地域の発展によって、道路が慢性的に混雑するようになり、鉄道の交差で市街地が分断されてしまっている状態であったことから、1986年から全面改良工事が行われることとなりました。
小田急は盛り土を高架橋に変更し、待避線を備えた2面4線に、相鉄は地下化が行われました。

元々の小田急の駅はホームの長さが125mで、20m車の6両までしか停車ができませんでした。
改良工事に合わせて210mに延長され、現在のように10両編成が停車できるようになっています。

相鉄側は1993年に地下化され、踏切の廃止と駅前広場の整備が行われています。
小田急側も順次工事が進められ、高架橋化後に現在の副本線だけを使用する時期を経て、1994年に改良工事が完了しました。

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駅舎は4階建ての立派なものとなり、小田急と相鉄は広いコンコースで結ばれ、利便性が向上しました。
エスカレーターやエレベーターも整備され、完成当時の水準では先進的な駅でした。

こうして立派な駅となった大和は、快速急行やロマンスカーも停車する駅として、江ノ島線の輸送を今日も支えています。
改良によって、ゆったりとしたホームや施設を備える駅となり、とても利用しやすくなりました。