現在は主に暖色系の配色が採用され、形式ごとに異なっている小田急の車内配色。
8000形の一部で暖色系の配色を採用して以降、昔のような極端な寒色系は採用されなくなりました。

昔の小田急に目を向けると、床や壁は緑、座席は青というのが定番の配色でした。
扉はステンレスの地肌のままで、より一層冷たい印象を受けたものです。

小田急において、この配色はかなり昔から採用され続けたもので、1800形や2200形も同様でした。
在籍する通勤型車両の全車が、寒色系のこの配色という時期もありました。

変化があったのは8000形で、配色としては同様でしたが、壁の化粧板が模様入りのものとなりました。
新造車両が暖色系の配色に変更となった後も、9000形の4両は寒色系の配色のまま車体修理を行い、8000形に似た模様入りのものが採用されました。

車体修理で変化があったのは5000形の4両で、配色としては寒色系であるものの、壁の化粧板は緑ではなくなりました。
そして、9000形の6両からは1000形に準じた車内配色が採用され、暖色系が小田急での主流となっていったのです。

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暑い夏場においては、寒色系の配色は涼しく感じられました。
その反面、冬場の悪天候時等においてはより一層寒く感じ、一長一短だったように思います。

現在の小田急では見ることができなくなってしまったこの配色、なくなってみると寂しく感じるものですね。