鉄道において、乗客が車両に乗り降りを行うのがプラットホームです。
小田急の駅は多くが10両に対応した長さとなり、毎日多くの列車が発着しています。

そんなホームに不可欠な設備が、雨や雪で乗客が濡れないようにしてくれる上屋です。
現在の小田急では、多くの駅で広い範囲に上屋が設置されており、悪天候の際に傘をさすことなく車両との乗り降りができるようになっています。

ホームの端から端まで上屋がある駅が珍しくなくなった小田急ですが、昔は上屋が短い駅が多く、悪天候時には上屋がある範囲に乗客が集中し、遅延の原因となっていました。
また、上屋がない場所から乗り降りをする場合にも、傘を閉じる動作が発生してしまい、乗り降りに時間がかかっていたのです。

そこで、小田急では各駅のホーム上屋の増設を進めてきました。
駅をリニューアルする際に増設を行ったり、上屋のみを増設する場合もありました。

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朝のラッシュ時に影響が大きかったこともあり、上りホームのみが増設されている駅もあります。
最近は以前より少なくなりましたが、上りホームには立派な上屋があるのに、下りホームには少ししかないという駅が多く存在したのです。

平成の初期においては、小田急の広報誌等でホーム上屋の増設を盛んにアピールしており、覚えている方も多いのではないでしょうか。

小田急が地道に駅の改良を進めてきた結果、快適な乗り降りができる駅が増えてきたのです。
空が見えるホームというのが、徐々に懐かしい存在になっていきますね。