主に各駅停車や回送の列車が停車し、優等列車に抜かれる際に入る待避線。
優等列車が多く走る小田急にも多く存在し、急行やロマンスカーが各駅停車を抜かしていきます。

小田急の場合、都心部は複々線化されてしまったため、待避線らしい光景がある駅は向ヶ丘遊園まで基本的にはありません。
経堂は上りにのみ追い抜き設備を持ちますが、待避線らしい光景とは言いにくいかもしれません。

複々線が終わり、向ヶ丘遊園を出ると、次に待避線がある駅は新百合ヶ丘となります。
この区間はラッシュ時に電車の詰まりが発生しやすく、列車本数と比較して若干追い抜き設備が足りない状態となっています。
新百合ヶ丘の次は町田に退避線がありますが、上りのみ鶴川にも退避線が設けられています。

さて、この町田から先が、小田急ではやたらと待避線がある駅が集中する区間となっています。
町田と相模大野は連続で、その先は2駅ごとに待避線があり、相武台前、海老名、本厚木、伊勢原と続くのです。
車庫や折り返し列車の関係があるとはいえ、本数が減ってくる区間のほうが待避線が多くなっています。

20200802_01

向ヶ丘遊園から新百合ヶ丘までの区間は、小田急におけるボトルネックとなっており、その先の町田までも余裕があるとはいえません。
向ヶ丘遊園から町田までの間に2駅ぐらい待避線があると良いのですが、新百合ヶ丘の位置を考えると難しいのでしょう。

町田から先は、その区間より圧倒的に待避線が多いことになりますが、ほとんど追い抜きには使わない駅もあり、少しもったいない面もあります。
ちなみに、江ノ島線は待避線が少なく、多摩線は途中駅にない状態となっていますが、列車の本数が少ないので特に問題はないようです。