小田急で最初にカルダン駆動を採用し、前面非貫通の2枚窓が特徴だった2200形。
現在もデハ2201が保存されており、その特徴的な姿を見ることができます。

2200形は全部で9編成が製造され、全て2両編成となっていました。
しかし、最終編成となった2217Fのみは2220形の登場後に製造されており、車両としては2220形の2両バージョンで、実質的には2220形の仲間といえます。

このような事情から、2201Fから2215Fまでの8編成が2枚窓の2200形となっていますが、これらの編成のベンチレーターには謎すぎる違いがあるのです。
2200形のベンチレーターは、屋根の端に薄いものが取り付けられており、数が多いことから外見を賑やかにしています。
ベンチレーターとしては一般的なものでしたが、編成によってこの向きがなぜか異なっていたのです。

最も妻面寄りにあるベンチレーターの丸みがあるほうがどちらを向いているのか、まとめると以下のとおりとなります。

2201F:前面
2203F:前面
2205F:妻面
2207F:妻面
2209F:前面
2211F:前面
2213F:妻面
2215F:妻面

このように2編成ずつ異なっており、途中から変更されたというわけでもなく、あまりにも謎すぎる違いなのです。

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なぜこのような違いが生まれたのかは分かりませんが、製造メーカーによる違いであることだけは確かで、日本車輌製造と川崎車輛で分かれています。
具体的には、2201F、2203F、2209F、2211Fが日本車輌製造、2205F、2207F、2213F、2215Fが川崎車輛で製造されており、ベンチレーターの向きと相関性があります。

注意深く見なければ気付けない小田急2200形の違いでした。
模型化の際には注意が必要ですね。