2020年8月から休車となっていた、小田急8000形の8255F。
休車が解除になった後の動向が注目されていましたが、奇跡の復活はなく、やはりこのまま廃車となってしまう模様です。

新形式である5000形が登場し、車両の置き換えが始まった小田急ですが、事故廃車となった8264Fを除くと、8000形としては初めての廃車が発生したことになります。
全編成がリニューアルされた8000形ですが、2002年度に更新された8251Fと8255Fは界磁チョッパ制御のままとなっており、小田急で最後となる直流電動機を搭載した車両となっていました。
今回8255Fが廃車となったことで、残るは8251Fのみとなり、小田急から直流電動機を搭載する車両が消滅するのは時間の問題となっています。

20201004_02

小田急では、1988年に営業運転を開始した1000形が初めてVVVFインバーター制御を採用し、その後の通勤型車両は全て同様の制御方式となりました。
ロマンスカーでの採用は少し遅れ、1996年のEXEからとなっています。

1000形の登場から約32年が経過し、小田急の車両が完全にVVVFインバーター制御となる日が近付いてきました。
登場当時は、その独特な走行音に近未来感を覚えましたが、その後は低騒音化が進み、近年の車両は随分と静かになりました。

6両単独のみで走るようになり、近年は静かな活躍を続けていた界磁チョッパ制御の8000形。
8255Fの廃車によって、小田急で最後の直流電動機を搭載した車両は8251Fとなりました。
8251Fが引退する日もそう遠くはないでしょうから、最後の活躍を静かに応援していきたいと思います。