新宿から小田原までをノンストップで走り、小田急で最も停車駅が少ない営業列車がスーパーはこね号です。
はこね号が昔はノンストップの列車となっていましたが、町田を停車駅に加えることとなり、区別するためにスーパーはこね号が誕生しました。

以前はそれなりの本数が運転されていたスーパーはこね号ですが、ロマンスカーの停車駅が増加するのに合わせて減少が続き、上り列車の運転は既に消滅、下り列車も平日が2本、土休日が4本の希少な列車となっています。
本数が多い頃は、様々な形式が充当されたスーパーはこね号ですが、近年は展望席がある車両で運転されることが基本となっていました。
しかし、現在の小田急には展望席があるロマンスカーが4編成しかないため、検査で入場する際等には30000形や60000形で運転される機会がありました。

そんな状況となっていたスーパーはこね号ですが、2020年のダイヤ改正で大きな動きがあり、30000形を充当する列車が定期で設定されたのです。
午前9時に新宿を発車する下り列車がそれに該当し、10両編成で運転されます。

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小田原で分割をするスーパーはこね号は久々の運転で、箱根への大量輸送を担うこととなりました。
ニーズの高い時間帯の定員数を増やす目的でしたが、実際には新型コロナウイルスの感染拡大により観光需要が減少したため、思惑は外れてしまったようです。

ところで、30000形には未更新車であるEXEと、徹底的なリニューアルが行われたEXEαがあります。
スーパーはこね号にはどちらも充当されますが、未更新車は前面に愛称が表示されることから、より特別な印象を受けます。
未更新車は少なくなっており、どちらで走るかは当日まで分からないため、撮影の際は違ったら仕方がないという気持ちで出向く覚悟が必要です。

いつまで見られるのか分からない30000形のスーパーはこね号。
次回のダイヤ改正でどうなるのかが気になりますね。